熊本県八代市の【大手町 腎・高血圧クリニック】腎臓内科外来診療・夜間透析・送迎・入院施設あり

腎臓内科・人工透析科
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身体拘束に関する指針
身体拘束の最小化に関する指針
大手町腎・高血圧クリニック
2024年11月28日策定
2026年3月30日改定
1. 身体拘束の最小化に関する基本的な考え方 身体拘束は患者の自由を制限するのみならず、患者の QOL を根本から損なうものです。また、身体拘束により、身体的・精神的・社会的な弊害を伴います。当院では患者の尊厳と主体性を尊重し、拘束を容易に正当化することなく、職員 1 人ひとりが拘束による弊害を理解し、拘束廃止に向けた強い意志をもち、身体拘束をしない医療・看護の提供に努めます。
2. 基本方針
(1) 身体拘束の原則禁止
当院では医療の提供にあたって、身体拘束を原則禁止としています。
(2) 身体拘束の定義
抑制帯等、患者の身体又は衣類に触れる何らかの用具を使用したり、向精神薬等の 過剰な投薬により、一時的に患者の身体を拘束し、その運動を抑制する行動の制限 をいう。
3. 当院での身体拘束の基準
(1) 身体拘束の具体的な行為
①徘徊しないように、車椅子・ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
②転落しないように、車椅子・ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
③自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。
④点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
⑤点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、または皮膚を掻きむしらないように、手指の機能を制限するミトン型の手袋をつける。
⑥車椅子からずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型拘束帯や腰ベ ルト、車椅子テーブルをつける。
⑦立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する。
⑧脱衣やオムツ外しを制限するために、介護服(つなぎ服)を着せる。
⑨他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。
⑩行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。
⑪自分の意思で開けることのできない居室に隔離する。
(厚生労働省:身体拘束ゼロへの手引きより)
(2)身体拘束の対象とはしない具体的な行為
①身体拘束に替わって患者の安全を守り ADL 低下させないために使用するもの ・離床センサー(クリップセンサー、フットセンサー、タッチセンサー) ・赤外線センサー、徘徊センサー、センサー付きベッド
②検査・治療などの際にスタッフが常時そばで観察している場合の一時的な四肢 および体幹の固定
4. 向精神薬の使用について当院のルール
当院では認知症ケアのための向精神薬は、過剰な投薬を前提としていないため身体拘束には該当しないが、使用する際は医師・看護師と協議したうえで使用する。また、向精神薬の使用にあたっては、必ず非薬物的対応を前提とし、精神症状が軽減し安心して治療が受けられるために、適切な薬剤を最小限使用する。
5. 身体拘束による弊害
(身体的影響)
・外傷:抑制帯を外そうとして、皮膚の紫斑や裂傷などを起こす場合がある
・筋力の低下:廃用症候群のため筋力低下が起こる
・心身機能の低下
・循環不全:行動制限することで著しく廃用症候群が進行する
・深部静脈血栓・肺血栓:血液がうっ滞し、凝縮しやすくなり血栓ができやすくなる
・褥瘡・MDRPU:高齢者の場合、皮膚が脆弱なため皮膚トラブルを起こしやすい
・せん妄や混乱、食欲の低下や便秘など
(心理的影響)
・尊厳の侵害:自由に行動できる権利((自律尊重原則)が侵害される
・長時間の身体拘束は不安や苦痛などを増強させる
・周囲の人を敵と感じたり、人体実験をされているような恐怖感を感じる
・医療者との信頼関係を崩壊させる
・あきらめ、無力感、生きる意欲の低下
(認知症への影響)
・混乱や興奮の増大による認知機能低下
・うつ・無力感の増大による認知機能低下
(医療者に及ぼす影響)
・患者の尊厳を保てないことによるジレンマ
・身体拘束を解除してほしいという患者の気持ちや苦痛に対する心理的苦痛
・拘束することによってますます拘束せざるを得ない状況を作り出してしまう
6. 緊急やむを得ず身体拘束を実施する場合
(1) 緊急やむを得ず身体拘束を行う要件
患者または他の患者等の生命または身体を保護するための措置として、緊急や むを得ず身体拘束を行う場合は、次の要件をすべて満たした場合に限り、必要 最小限の身体拘束を行うことができる。
◎切迫性:患者本人または他の患者等の生命または身体が危険にさらされる可 能性があり緊急性が著しく高いこと。
◎非代替性:身体拘束を行う以外に代替する治療・看護方法がないこと。
◎一時性:身体拘束が必要最小限の期間であること。
(2) 緊急やむを得ず身体拘束を行う場合の説明と同意 上記 3 要件については医師・看護師を含む多職種で検討し、医師の指示のもと、 患者・家族等への説明と同意を得て行うことを原則とする。
また、身体的拘束を行う場合には、その「態様」、「時間」、「その際の患者の心身の状況」、「緊急やむを得ない理由」を専用の記録用紙に記録する。
7. 身体拘束最小化のための体制 院内に身体拘束最小化に係る身体拘束最小化チーム(以下「チーム」)を設置する。
(1) チームの構成
医師:梅本周朗
看護師:長森みどり、野田誠也、池田愛弓
臨床工学技士:永里光
事務員:梅本茂
をもって構成する。
(2) チームの役割
①身体拘束の実施状況を把握し、管理者を含む職員に定期的に周知する。
②身体拘束の最小化に向けたケア計画の立案及び指導を行う。
せん妄・BPSD の出現 治療・薬・ケア の増加せん妄・筋力低下など
③身体拘束最小化するための指針を見直し、職員に周知活用する。
④院内の全職員を対象に身体拘束の最小化に関する研修を定期的に行う。
8. 身体拘束最小化のための活動
身体的拘束の原則廃止に向けて、下記の取り組みを継続して行う
①身体的拘束最小化チームで、身体的拘束の実施状況を踏まえ「身体的拘束の最小化に向けた具体的な取り組みを検討するための委員会」を3か月に1回以上開催する
②身体的拘束が行われている患者さんに対し、次の取り組みを行う
・身体的拘束最小化チームによる病棟の巡回を定期的に行い、病棟職員とともに「身体的拘束が行われている患者の解除や代替策の導入」に向けた具体的な検討を積極的に行う
・身体的拘束が行われている患者が生じる都度に、病棟の複数職員が「解除や代替策の導入」に向けた具体的な検討を積極的に行う
③入院患者に関わる職員を対象として「患者の尊厳の保持の重要性」および「身体的拘束の最小化」に向けた具体的な方策や好事例の紹介を含む内容の研修を年に2回以上実施する
9. この指針の閲覧について
当院での身体拘束最小化のための指針は医療安全マニュアルに綴り、職員が閲覧可能とするほか、当院ホームページに掲載し、いつでも患者・家族及び地域住民が閲覧できるようにします。

